レゴ・ロボット対決 1

今年で6回目の開催となる「おもちゃのレゴ」を使ったロボコン「WROロボコン2009」の日本決勝大会が、科学技術館で開催。今年の夏の暑さもふっとぶような「熱い闘い」がくり広げられました。昨年につづき、東京工科大学のインターネット放送局「intebro」が、この大会での映像撮影と配信を受け持つことになり、その引率として会場に行ってきました。
(WRO:World Robot Olympiad)


WROロボコンとは?

WROは自律型ロボットによるコンテストです。
世界中の子どもたちが、各々ロボットを製作しプログラムにより自動制御する技術を競うコンテストで、市販ロボットキットを利用することで、参加しやすく、科学技術を身近に体験できる場を提供するとともに、国際交流も行われます。WROオフィシャルサイトより

子どもたちに大人気のロボコンこと、ロボットコンテスト。NHKロボコンが有名ですが、実はロボコンには、全世界にさまざまな種類の大会があります。その中でも、この「WROロボコン」がユニークなのは、おもちゃの「LEGO」を使った競技であるというところ。そもそも玩具なんですから、男の子たちを引きつけるのは当たり前。(小学校の部では女の子の出場も意外と多い!)

この競技に使われる「MINDSTORM」というシリーズは、もともとレゴ社とマサチューセッツ工科大学の共同開発になるもので、1980年代より教育用コンピュータ玩具として研究されてきたものなのです。中央にはプログラム可能なCPU搭載の「インテリジェントブロックNXT」を乗せて、それに「サーボモーター」や「タッチセンサー」「光センサー」などのハイテク部品をつなぐという本格ロボットが作れるすぐれものなのです。筆者自身も学生のころからあこがれていた玩具なので、目の前の小学生がうらやましい!


真剣な表情で組み立て中

競技のルール

ざっとですが、小学生の部に限って説明します。

[組み立てとテストラン] まず競技参加選手(1チーム、2〜3人)は規定時間内(120分)以内に、完全にバラバラな状態の部品からロボットを組み上げなければなりません。大会当日になって発表される「サプライズルール」もありますから、選手たちは部品の組み合わせや、プログラムを変更してロボットをチューニングする必要もあります。組み立て時間内に、選手たちはコースに出て試走を行い、制限時間の120分の間に、試合本番に向けてロボットを完成させなければなりません。はっきりいって、WROロボコンの大会ではこの時間がいちばん面白いです。(特に小学生の真剣なまなざしと斬新なアイデア!)

[競技] 競技は、オフィシャル・コース上で順番に行われます。細かいルールはわからいのですが、毎年発表される規定に基づいて、時間やコース、走行の条件などをクリアしたかどうか、審判が判定します。また審査委員の先生が、競技の全体を見て点数をつけていらっしゃるようです。ですから、競技の順位は、その場で得点が出てきまるのではなく、競技後の審査会において決定されるようです。競技は、2回チャンスがあり、その間に選手たちは、ロボットの再調整ができます。

[車検] 参加ロボットの寸法など、規定に合っているかの検査を、競技の合間に行います。

真剣にロボットを走らせる。「おちるなよ〜」

実際に自分たちで考えたアイデアを形にして、動かしてみるという体験は、子どもたちにとっても最高のものかと思います。コンピュータプログラムをモニター画面の中で動かすのではなく、実際に走ったり、落っこちたりする「実物」として体感すると言うことが重要なポイント。なかなか、シナリオ通りには動いてくれないロボットを相手に、悩んだり考えたり、そして体を動かして参加するこの競技は素晴らしいと思います。何よりも参加している子どもたちの、真剣に輝く瞳が素晴らしい。また参加してみたくなるイベントです。

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