やり残した事はない

もう〜、人生満足!

アメリカで、第一次ベビーブーマー世代の上端が、ついに65歳に達した。アンケートによると、彼らの大半が自分の人生を振り返って「やり残した事はない」と思っていることが分かった。彼らはみな、自分はとても幸せな人生を送ってきたと考えているらしい。( ☆1)

なんで?

ティーンの時は豊かなアメリカ社会で、いいお坊ちゃんお嬢ちゃんで、静かにすごせた。( 学校での銃乱射事件なんてなかった )それで二十歳を超えるといきなり「理由なき反抗」開始。まずは「いちご白書」的インテリ学生になって、それで反体制活動家に。教室をバリケードで封鎖して、縁石なんか投石しちゃう。先生も追放。さらに、フリーセッククスだ、ドラッグ、瞑想だ。自由を求めて、社会ルール逸脱のやりたい放題。なんて言ったって、自らを解放するんだもんね。とにかく。

そして、ラブ・アンド・ピース。世を捨てて、自堕落な放浪者になった。と思いきや、突如ヤッピー( ☆2 )に転身。やおら社会の中枢に乗りこんでは、ビジネスを仕切る。そして今度は、バブルだ。ネットだIT革命だ。ビジネスの種は尽きず、資金集めも投資も思いのまま。マンションも家も買う、車買う。株買う、貯金する。潜る、スノボする。子供達もみんな大学にいれました。

確かにこんな感じの成功者がたくさん出現した、いい時代だったんだな〜。ビル・ゲイツとか、スピルバーグとか。そうそう、映画「フォレストガンプ」に出てくる世代の人達、こんな感じですね。「オレの人生いろいろあったんだよね〜」とかいいながらも、なかなかどうして人生満喫してる世代。

だけど。本当にこれでいいの?
そんなわけないだろー。と私は思う。

勝ち逃げベビーブーマー。彼らは最後まで、キリギリス的な楽観人生を送れるの?人生の大半を好きに過ごした彼ら。これからも、極楽とんぼでいられるの? そんなわけねーだろう。 やっぱ、神様がゆるしませんよ!

彼らの人生も、そろそろあやしくなってきたようです。いままではちょっと無駄が過ぎたのではないか、と、ちょっと不安になっているという。そうだよね、いまの若い人たちがこんなに苦労して、将来の不安を抱えているというのに。おじいちゃん世代だけがいい思いはできないだろうね。

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( ☆1)1月11日サンケイエクスプレスより。1946年1月1日生まれのベビーブーマー第一号が、今年65回目の誕生日を迎えたそうです。やばいですよ、これは!

( ☆2 )by wikipedia 1980年代前半にアメリカ合衆国で使われ出した。おおむね20代後半から30代後半で、大学院卒(最低でも修士号を保持)で都会に住み、弁護士や医師、金融系企業などの専門職に就き、収入はアッパーミドルでスーツや車、住居にお金をかけるというイメージである。しばしば気取っていて自己中心的、表面的というニュアンスで軽蔑的に用いられる。

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