太陽を追いかけて



いつもせっかちにパラパラとめくる日本版ニューズウィーク。それでも河東哲夫氏のコラムだけは、スミからスミまで読んでしまう。なんというのだろう。ライブ感とスリルというのか、国際政治の現場のリアリティがたまらない。さすが、元ロシア大使館公使など外交の要職を歴任した方の記事だ。

今回はウズベキスタンのカリモフ大統領の逝去後の中東ロシア情勢についてのレポートだった。それで興味も膨らんで、河東氏の著書「ロシア皆伝」も読んでみることにした。読んで大変。面白すぎて電車を2回乗り過ごし終電で帰る羽目になった。

日本人とロシア人は友達になれるか? 答えはイエス。ある共通の目標を持って、心と心のお付き合い、そしてきちんとした情報交換、これで素晴らしい信頼関係を築ける。このことは、やはりソ連ロシアを舞台に活躍した佐藤優氏も述べていたと思う。ロシア人とは、日本人と共通する、人間的感情と情熱の人々でもあるらしい。

ロシアが追いかけている太陽、いまそれは、共産主義でもなく、欧米の経済でもなく、国家の覇権でもなく、ロシア人のアイデンティティと溢れるロマンなのかもしれない。そんなことを感じさせられた。ヒマワリの視線の先には常に太陽がある。もしも日本人とロシア人、同じ太陽を追いかけることができたならば、また違った未来も見えてくるのかもしれない。

今日は、9月11日。
ガラにもなく国際情勢、ちょっとだけ考えてみた。
私の力では河東氏の著書の魅力すべては伝えきれず、ただご一読をお勧めするばかりである。



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